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2017.11.14 (Tue)

シューマン 交響曲第2番 シノーポリ&ウィーンフィル

シノーポリ_シューマン2_1983

シューマン
交響曲第2番ハ長調op.61

指揮:ジュゼッペ・シノーポリ
   ウィーンフィルハーモニー管弦楽団

録音:1983.6 ウィーン、ムジークフェラインザール
レーベル:グラモフォン

録音はオケと適度な距離で広がりも十分。ムジークフェラインの残響もよく録られ響き
も豊か、また細部のクリアさも艶もあり美しい録音です。
シノーポリ36歳の録音、グラモフォンでのデビュー盤でした。

第1楽章 11:54
 冒頭はやや遅めの導入、金管のコラールは抑制がよく効いていて美しい響きを作り出して
 います。旋律が弦楽、木管へと移っても繊細で入念な彫刻で進行してゆきます。
 音楽が動き出してからは速めのテンポに移行。やや軽めのタッチながらもオケの反応は
 俊敏です。活力溢れる表情から次第に緊張感も高まってきますが細部のニュアンス付けは
 こだわりが感じられ、表情が面白いように変化してゆきます。
 終盤も集中力の高いものでオケを強くドライブしてゆくのが見事です。

第2楽章 6:49
 楽章の演奏タイムは標準的ですが緩急の付け方が激しく楽章の前半と終盤はかなり激しい
 運動性を示してぶっ飛ばしてゆきます。弦楽のアンサンブルは大変そうですが崩れること
 なく指揮に食らいついてゆきます。中間部は一転通常よりも遅めのゆったりとした穏やか
 でソフトな表情作りでホッとさせられますが、終盤はやはり疾走するスピード感が印象的
 です。ラストは特にアッチェレがかけられていて怒涛の終結となります。

第3楽章 11:15
 テンポはやや遅め。随分しっとりと歌い上げていてロマンティックな表情付けです。
 かなり粘着的な傾向が強く、優雅さを超えて病的な幻想感や陰鬱さを感じるような表現に
 なっています。攻撃的な2楽章との落差も極端に感じます。
 やや濃厚過ぎる気もしますがシノーポリが精神医学者であったことから心理面からの解釈
 などと評されることが多かったように思います。

第4楽章 8:02
 テンポはやや速めで弾力と覇気に富んだ若々しい表情で進行します。2分半頃のクラリ
 ネットからの木管フレーズもキリリと引き締まり弦楽へと強く繋いでゆきます。
 ここでもダイナミクスや表情には細かい指示が出ているようで変化に富んだ表情を見せ
 ます。終盤のトランペットの音がもうひとつな感じもしますが、全体に力がみなぎる
 集中力と緊張感が見事です。

シューマンの交響曲にしてはかなりエグイ表現だと思いますが、随所に閃きを感じる
独創的で素晴らしい演奏だと思います。もっと長生きして欲しかった指揮者です。

(追記)
興味深い点なのですが4楽章ラストの小節は全楽器が全音符(フェルマータ)で終結と
思っていたのですが、この録音ではティンパニが2拍分のみトリルで強打して先に終わ
っているように聴こえます。楽譜を確認してみたのですが、ティンパニ以外は全音符
(フェルマータ)ですが、ティンパニだけは2分音符(トリル)+2分音符(フェルマータ)
でタイでつながれています。
他の指揮者の録音ではそのまま全音符分をトリルで叩かせている録音がほとんどのように
思いますので独特の表現です。これはウィーンフィルのティンパニ奏者の個性?と思い、
後年シノーポリがドレスデンシュターツカペレと録音(1993年)したCDも聴いてみたの
ですが、こちらもやはりティンパニは明確に2拍だけトリルを強く叩き込んで後の2拍分
は余韻を聴け!てな感じで先に終わっているのでシノーポリの指示が出ているようです。

感銘度: A
5段階( A+ A A- B+ B )
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テーマ : クラシック ジャンル : 音楽

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