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2017.05.19 (Fri)

ブルッフ ヴァイオリン協奏曲第1番 ソネンバーグ&ワールト&ミネソタ管

ソネンバーグ_ブッフ_ヴァイオリン協奏曲

ブルッフ
ヴァイオリン協奏曲第1番ト短調op.26

ヴァイオリン:ナージャ・サレルノ=ソネンバーグ
指揮:エド・デ・ワールト
   ミネソタ管弦楽団

録音:1988.9 ミネアポリス、オーケストラ・ホール
レーベル:EMI

ミネアポリスのこのホールは音響の良いホールで知られています。この録音ではオケは
十分な量感と響きが感じられますが、ややくすんだ響きがEMI的でもう少しクリアさ
が欲しいところ。ただしソロの方は近めにピックアップされていてこちらは明快な響き
で録れています。ソネンバーグ27歳の録音。

第1楽章 9:34
 ソネンバーグの演奏は個性豊かなものが多いですがこのブルッフも非常に独創的です。
 ソロの入りの部分だけでもかすれるような長い弱音と遅い詩的な表情はこの演奏の全体
 をうかがい知る事ができます。オケの強奏の後のたくましいソロも粘着性の強い表現で
 演歌のようにこぶしをきかせて進行、この曲のイメージとはかなり離れた巨大な音像が
 示されここまでやるかといった感じですが、ゆったりと入念に語り上げてゆく信念の
 強さは徹底しています。ワールトもソロの音楽観に合わせてたっぷりと雄大なスケール
 で鳴らしています。

第2楽章 9:48
 開始からしばらくはかなりの微速前進でどうなることかと思いますがフレーズ後半
 からは中庸な感じに流れてゆきます。それでも叙情的な箇所になってくるとやはり
 テンポはゆるやかに。一音一音丹念に奏でられてゆきますが表情は濃厚過ぎることや
 押しが強すぎる事は無く、穏やかで優しい肌触りで歌い上げてゆきます。
 終盤のオケの高揚もじわりと盛り上げて厚く壮大に響きます。

第3楽章 7:31
 テンポは中庸、あまり急ぐ感じはありません。主部のフレーズも焦らずにソロは余裕
 のある落ち着いた語り口で明快。一般的な躍動感や熱気で一貫した表現では無く、時に
 ウィットな気分を持つ軽めで淡い表情を見せたかと思うと濃厚な深い響きを聞かせたりと
 多彩です。ややこねくり回したような変わった表現はどこか遊び心を持つ気ままなタッチ
 に聴こえたりしますが非常にユニークです。
 ラストはオケと共に焦らず強く堂々と締め括っています。

たぶんこの曲の録音の中では最も遅い演奏時間ではないでしょうか。
全体に多面な表情を聴かせる演奏で面白いものですがどこか散漫な気もしないでもありま
せん。例えばハイフェッツ辺りとはベクトルが逆の方向を向いているような感じで別の
曲のような雰囲気さえしますが、自分の音楽を強く貫くソネンバーグらしい録音です。

感銘度: A-
( A+, A,  A-, B+, B )
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テーマ : クラシック ジャンル : 音楽

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