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2017.04.29 (Sat)

ブルッフ ヴァイオリン協奏曲第1番 マズア&チャン&ドレスデンフィル

チャン_ブルッフ_no1

ブルッフ
ヴァイオリン協奏曲第1番ト短調op.26

ヴァイオリン:サラ・チャン
指揮:クルト・マズア
   ドレスデンフィルハーモニー管弦楽団

録音:2009.5.15&16  ドレスデン、聖ルカ教会
レーベル:EMI

録音はヴァイオリン、オケともにかなり近く目前に大きく展開します。特にヴァイオリン
はかなりピックアップした感じで実演ではありえないようなバランスですが、音色の細部
まで繊細に聞き取れます。ルカ教会での録音で残響も豊かなものですが、響き過ぎること
は無く、直接音を中心に再現されます。

第1楽章 7:55
 楽譜では冒頭ad libitum(自由に)となっているのでソリストの個性が強く示される箇所
 ですが、チャンの演奏はf指定に拘らず震えるようにかすれた音色とゆったりと哀愁
 漂う語り口が印象的です。主部に入ってからは艶のある音色と強いしなりとうねりを
 持たせた激しい起伏は独特で強く引き付けられます。燃焼度の高さと力感は同郷の
 チョン・キョンファ(サラ・チャンは韓国系アメリカ人ではあるが)を思い浮かべます
 が、チャンもかなりのめり込むような集中力を感じます。
 オケはややダンゴ気味になるところはあるもののスケール感は十分。マズアの指揮
 は堅実なものですが次第に熱くなってゆき、7:15辺りではマズアがあおるように
 唸っているのが聴こえてきます。

第2楽章 7:42
 かなりヴィブラートの強い弾き方で神経質な表情が感じられる表現ですが、音楽の
 流れは悪くありません。ヴィブラートがどこか心の震えのようにも聴こえ、繊細かつ
 大胆な響きは入念さと多彩な響きを作り出しています。
 終盤では遅いテンポ設定の中、伸びやかに高弦でのフレーズを歌い上げてゆく箇所も
 美しいものです。

第3楽章 7:02
 ここでもチャンの音色の豊かさは素晴らしいもので躍動感と溌剌さに満ちた表現を
 繰り広げます。主部のキレと艶やかさ、また2分台での渋みのある厚い雄弁な音から
 華やかな軽やかな響きまで見事なものでテクニックにも余裕が感じられます。
 オケの厚い響きも効果的で豊かな音楽性が示されます。ラストの追い込みも痛快で
 豪快に締め括ります。

録音の主張がやや強い感じもしますが、チャンのしなりとうなりで聴かせる熱いヴァイ
オリンは確かに個性的でこの曲の録音の中でも聴き応えのある一枚だと思います。
何だか1楽章などはどこか二胡の響きにも似たような感じに私は聴こえました。

感銘度: A
( A+, A,  A-, B+, B )
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テーマ : クラシック ジャンル : 音楽

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