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2017.03.19 (Sun)

ドヴォルザーク 交響曲第8番 カラヤン&ベルリンフィル(1979)

カラヤン_ドボ8_1979

ドヴォルザーク
交響曲第8番ト長調op.88

指揮:ヘルベルト・フォン・カラヤン
   ベルリンフィルハーモニー管弦楽団

録音:1979.1 ベルリン、フィルハーモニー
レーベル:EMI

録音は適度な距離感で大きくオケが広がりますが、年代にしては強奏部など少々もやもや
して透明度はいまひとつ。オケの音自体は低音も厚く重厚そのものでティンパニの強打
など非常にたくましく響きます。同時期の新世界交響曲やワーグナーの管弦楽集の録音と
同様の音質傾向です。

第1楽章 9:39
 冒頭から速めのテンポとりますが、チェロの主題はテヌート、レガートが効き過ぎて
 音形がよくわからない程の滑らかさになっています。流麗さと爽やかさを基調とした
 進行は随分と垢抜けしたもので民族的な香りよりも洗練された感覚が独特でカラヤン
 らしい表現です。
 強奏部での金管や低弦は強力なものですが、それにもましてティンパニの打ち込みは
 まるでマシンガンのように響き、凄みが効いています。

第2楽章 11:20
 開始の弦楽のフレーズは小節の頭に強めのアクセントが置かれているのが珍しい解釈
 です。またフルートの音も随分とホールに響くのも印象的(やや人工的かな)です。
 テンポは中庸で滑らかなタッチとボリューム感があり美しい進行です。
 7:13頃からのホルンの強奏する悲劇的なフレーズからはテンポを落としてじっくりと
 表現。重厚な表現ですがさほど角張らず以降も曲想の変化も唐突感無くしなやかさが
 感じられます。
 但しラスト近くのたくましい低弦やティンパニは尋常で無い力感が感じられます。

第3楽章 5:38
 テンポは速め、弦楽は流麗でしなるように響きます。ポルタメント的な滑らかさと
 颯爽とした流れが交差するスタイリッシュな表現はゾクッとするような感覚を覚えます。
 この手の曲調はカラヤンの手にかかると流石に上手いものです。
 中間部も朴訥とした感じはありませんが、弦楽には艶やかな歌が聴かれます。

第4楽章 9:44
 冒頭のトランペットは当時のベルリンフィルらしい壮麗な響きです。落ち着いた弦楽の
 開始から次第に躍動感が増してきますが、テンポが上がる箇所からはかなり速めのテンポ
 設定で豪快に開放。ここでもティンパニの打ち込みは強力そのもので中間部の盛り上げも
 華やかです。
 メリハリの付け方も大きな落差があり、5:03からのチェロで始まるフレーズもやり過ぎな
 位の弱音が印象的。終盤もすっきりとした味わいでローカル的な響きはあまり感じません
 が、7分台の緩徐部では中庸のテンポでしなやかに歌い上げます。
 ラストの急迫するクライマックスは流石に豪快でトロンボーンがかなりビリビリ鳴って
 いますが引き締まったテンポで強く終えます。

随分久しぶりにこの録音を聴きました。この演奏は洗練された解釈がのせいか一般的には
評判はあまり良くなかったような気がしますが今聴いてみるとカラヤン全盛の70年代の
豪華で華やかな表現が何だか新鮮さに感じられ面白く聴きました。
時代が変わるとまた聴こえ方も変わってくるような気がします。

感銘度: A- 
( A+, A,  A-, B+, B )
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テーマ : クラシック ジャンル : 音楽

01:13  |  ドヴォルザーク  |  TB(0)  |  CM(2)  |  EDIT  |  Top↑

*Comment

アルバムとしては、61年のウィーンフィル盤をよく聴いていますが、最近ユーチューブにて73年来日公演のドボッ8のリハーサル風景がアップされていたのを発見しました。カラヤンが亡くなった時のニュースで少し映像が流れましたがユーチューブでは最後まで視聴できます。洗練された演奏とカラヤン全盛期の姿に感動しています。
ぐちやま |  2017.03.20(月) 18:45 |  URL |  【コメント編集】

■Re: タイトルなし

ぐちやまさん

youtubeのカラヤンの動画、私も見ました。NHKホールでのゲネプロのものですよね。
編成も管楽器を倍にして4管編成のドボ8とは驚きです。
ほとんど通しといった感じのリハですが、2楽章冒頭の小節頭に付けるカラヤン独特の
アクセント付けは何度も繰り返しやり直していますし、4楽章中盤のチェロ、ヴィオラ
での主題の再現部では最弱音での要求など徹底していて興味深く見ました。
ありがとうございました。


越中富山 |  2017.03.21(火) 00:47 |  URL |  【コメント編集】

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