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2017.02.13 (Mon)

チャイコフスキー 交響曲第4番 バーンスタイン&ニューヨークフィル(1989)

バーンスタイン_チャイ4_1989

チャイコフスキー
交響曲第4番へ短調op.36

指揮:レナード・バーンスタイン
   ニューヨークフィルハーモニック

録音:1989.10 ニューヨーク、エイヴリー・フィッシャーホール
レーベル:グラモフォン

録音はオケに近くクリアなもの。パーカスや低音も効いていて威力のある音響です。
このホールでの録音はあまり残響が豊かな印象はありませんがほどほどといった印象。
ホルンセクションがもう少し厚みのある音で録られていればとも思いますがこのオケの
特徴は良く感じられます。
バーンスタイン71歳、亡くなる1年前の録音です。

第1楽章 21:15
 冒頭のファンファーレ句は開始こそ普通のテンポ感ですが下降してトロンボーンが入る
 箇所からグッとブレーキがかかり重量感たっぷりの豪壮な響き。(ホルンセクションの
 少々軽い響きが惜しいです)主部に入る辺りも極端に遅く十分な間の後、神経質で憂鬱
 な気分を振りまきながらヴァイオリンが歌いだします。
 テンポは緩急の差が大きく自由そのもの。弱音部では概してテンポは遅くレガート調な
 表現となっていますが、強壮するクライマックスに向けて加速してゆきます。
 11:25からの弦楽の上昇フレーズもテンポを大きく揺らしながら進行、13:14辺りに
 かけてネットリと溜めを作りながら膨らんでゆくのがユニークです。
 欝な気分でトボトボと進行する箇所と突然火が付いたように膨大なエネルギーを発散
 する箇所が交錯してゆきます。終盤も19:46から猛烈なアッチェレをかけたかと思うと
 ラストのフレーズで濃厚にたっぷりと主張するなどかなり極端な表情を作っています。

第2楽章 12:03
 テンポは遅いです。オーボエソロは通常以上に哀愁を帯びた歌ですがやや間延びした
 印象もします。弦楽での第2主題などもヨッコラドッコラショといった重さを覚える
 ほどですが揺るがず通しています。
 5:30以降の弦楽のフレーズは楽器を重ねてゆくロマンティックな箇所ですがさすがに
 大きなボリューム感を持たせていて濃厚な味付けです。
 7:13頃の木管がソロで下降、上昇する箇所での弦楽の響きも随分と感傷的な歌い方。
 終盤にかけてもフレーズの丹念さは相変わらずで拡大して聴かせる感じですが、次第に
 テンポを落とし寂寥感よりも悲観的な雰囲気が増すのが独特です。

第3楽章 5:38
 ピチカートの箇所は一転して通常よりも速めのテンポ感で躍動感十分。
 中間部は逆に遅めで愛らしさよりも朴訥とした雰囲気が漂います。後半は前半よりも
 さらに速めでノリの良さが感じられ老いを感じるようなところは一切ありません。

第4楽章 9:33
 テンポは中庸での開始。分厚い音響で金管低音(バストロンボーン、チューバ)の音も
 豪快に支えています。1:42からの落ち着いたオーボエの副主題からはやはり遅めの
 テンポを取り旋律を十分に歌わせますが、5:37からの金管での同フレーズでは加速、
 ここでもチューバやバストロはブンブン鳴りまくり、強奏する冒頭フレーズの打込み
 も壮絶そのもの。また直後の沈静する箇所での意味深なほどの入念さが印象的です。
 終盤は次第に加速し激しい追い込みを見せ、かなり速いテンポになりますがオケは
 鮮やかなキレとリズム感を持ってたくましくラストまで突き抜けます。

バーンスタイン晩年の録音は濃厚な表現が多いものが多いですがこの録音も非常に
喜怒哀楽の激しい音楽作りで深い感情移入を持ち込んだユニークな表現です。
チャイコフスキーよりもバーンスタイン色が強くやり過ぎ感は感じるものの晩年まで
枯れることのない強い表現意欲には驚かされます。

感銘度: A- 
( A+, A,  A-, B+, B )


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テーマ : クラシック ジャンル : 音楽

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