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2017.01.09 (Mon)

ベートーヴェン 交響曲第7番 クレンペラー&ニューフィルハーモニア管(1968)

クレンペラー_ベト7_1968
この全集BOXでは3種のベト7を収録しています。

ベートーヴェン
交響曲第7番イ長調op.92

指揮:オットー・クレンペラー
   ニューフィルハーモニア管弦楽団

録音:1968.10.12-14 ロンドン、アビーロード 第1スタジオ
レーベル:EMI

録音はスタジオ録音なので残響は少なめでオケの直接音が主体ですが、重心の低い
厚い音がします。クリアさはほどほどで年代相応ですが、リマスターで改善はされて
います。クレンペラーはこの曲を1955、1960、1968と3回録音していますが、これは
3回目、83歳の時のものになります。

第1楽章 13:56 (各楽章の時間は実測値です。)
 テンポはやや遅め。冒頭からオケをたっぷりと鳴らして開始します。弦楽は低弦の
 分厚さが印象的で弦楽セクション毎の上昇フレーズ部分などズシリと存在感十分に
 聴かせます。主部に入ってからも揺ぎ無い安定感が特徴的でこの曲独特の弾むような
 表現よりは図太い厚みと巨艦的ともいえるスケール感を強く覚えます。

第2楽章 10:34
 冒頭のリズムからテンポは遅くトボトボとしたわびしい開始です。続く弦楽も陰鬱な
 色合いが強くどこか葬送行進曲的な表現。ここでも低弦は厚く鳴り響きます。
 中間部でようやく安らぐ感じがしますが不安感は払拭されず低弦が奏でるピチカートは
 打楽器のアクセントのようにも聞こえてきます。間の取り方なども独特で諦めにも
 似た独特の雰囲気が漂います。
 また終わりの方で楽譜上では弦楽がピチカートとなりラスト2小節はアルコ(弓で
 弾く)に戻りしなやかに終えますが、クレンペラーは最後までピチカートで通して
 いて朴訥な表情で曲を終えます。(C・クライバー盤も同様だったと思います。)

第3楽章 9:10
 これまたおっとりとした開始です。ややテンポが安定しない感じもしますが、のんびり
 と温厚な進行です。緩徐部もゆったりとして牧歌調。金管が強奏する箇所も遅くて
 間が持たない感じもしないではないですが動じず通しています。
 弱音時での細かいニュアンス付けもクレンペラーらしくない?位の繊細さが感じられ
 不思議な気分にさせられます。

第4楽章 8:53
 テンポは相当遅くて昔この録音を初めて効いた時にはひっくり返りそうになった覚えが
 ありますが今聴いてもこの遅さは尋常で無いです。この一般的にこの楽章で躍動感の
 微塵も無く、その代わりにガッシリとした揺ぎ無い骨組みをキープしながら巡航して
 ゆきます。熱狂とは無縁ですが終盤では分厚い低弦と木管セクションが意味深く響き
 威容を保って終結します。

全曲リピート無しで43分を超える演奏でベト7らしい演奏とはとても言えませんが、
クレンペラーの強烈な個性が示された録音だと思います。
この録音の前(1960年)の録音でも既にこのスタイルが完成されていて(2楽章の終結も)
ここではより徹底した表情が感じられます。興味深い個性的な録音です。

感銘度: A- 
( A+, A,  A-, B+, B )
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テーマ : クラシック ジャンル : 音楽

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