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2016.12.11 (Sun)

ラフマニノフ 交響的舞曲 アシュケナージ&ロイヤルコンセルトヘボウ

アシュケナージ_交響的舞曲_co

ラフマニノフ 
交響的舞曲op.45

指揮:ウラディーミル・アシュケナージ
   ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
   (アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団)

録音:1983.1 アムステルダム、コンセルトヘボウ
レーベル:DECCA

交響的舞曲はラフマニノフの最後の作品。1940年にピアノ連弾版がまず作曲され、
同年のうちに管弦楽版が完成しています。ピアノ連弾版の初演はラフマニノフと
ホロヴィッツだったそうです。

録音はコンセルトヘボウの豊かな残響がふんだんに取り込まれ、また空間を良く感じ
させるものです。オケにやや近い距離で録られていて残響のわりに各楽器はクリアに
再現されていて最新の録音とも遜色のない優れたものになっています。

第1楽章 11:19
 開始からテンポは速い設定でやや前のめり気味ともいえるほどで勢いと引き締まった
 キレが感じられます。ホールにも強くこだまします。
 中盤の抒情的なアルトサックスのソロ箇所からは中庸のテンポ。サックスはピックアップ
 され実に艶やかでオーボエとの絡みもしなやかに美しく響きます。引き継がれる弦楽も
 甘くなる事はありませんが雰囲気豊かに歌います。
 後半は前半同様に張りのあるテンポで明快そのもの。ラストでの厚みのある歌いぶりや
 厚い響き、色彩感も豊かなものです。

第2楽章 8:53
 この楽章も冒頭の金管のファンファーレ句からテンポは速め、また思い切りの良いもの
 で厚く強弱の変化も勢いが感じられます。また木管のフレーズなどは流石に上手いもの
 で伸びのある音とボリューム感が感じられます。難所の各木管のソロも実にクリア。
 やや表情が明るいかなとも思いますが、アシュケナージの強い牽引力は痛快といっても
 よい程で終盤のテンポの緩急処理などかなり急迫しますが鮮やかな表現に感心します。

第3楽章 13:29
 冒頭こそ遅めのテンポで入ってゆきますが、音楽が動きだしてからはかなりの快速で
 進められアクセントは強烈にひびきます。
 速いテンポながらオケは指揮によくついてきていて、この楽章に限らずアシュケナージ
 の「ウッ、ウッ」という唸り声もよく聴こえてきます。
 中盤ではテンポは落ち着きますが表現はよく練られ、歌い方もかなり粘着的な箇所が
 あったり、ホルンセクションを強奏させるなどロシア的ともいえる濃厚な表情も聴かれ
 ます。終盤は再び速めのテンポで鋭いタッチと覇気に満ちた表現が爽快。トランペット
 の強奏なども緊張感が高まります。
 11分以降の盛り上げも豪快そのもの。スネアがリードするポコメノモッソの箇所もさほど
 テンポは落とさずにエネルギーの高まりをそのまま一気にラストまで持ってゆきます。
 この楽章のラストは楽譜上、最終音はドラの音だけが残るように書かれている(ドラ以外
 は8分音符、ドラは付点4分音符)のですが、アシュケナージは他の楽器と同様に音を
 止めていてドラはさほど残りません。

この曲は元々ピアノ連弾版として作曲されアシュケナージもこの録音以前にアンドレ・
プレヴィンと録音したり、演奏したりすることも多かったせいか、オケ版についても
演奏自体に自信が感じられます。この演奏では他の指揮者よりもピアノ版に通じるような
テンポ設定が印象的(緩急の設定など)でオケにかなりの要求をしているように思えます
が、オケは見事な表現で応えていて、気合の入った熱い演奏となっています。

感銘度: A
5段階( A+ A A- B+ B )に分けています。
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23:53  |  ラフマニノフ  |  TB(0)  |  CM(2)  |  EDIT  |  Top↑

*Comment

こんばんは。
ラフマニノフ、いつ聴いても素晴らしいのですが、この季節一層憂いを帯びて響きます。
さすがアシュケナージ。ラフマニノフの音楽をすっかり手中に収めた感じ。名演です。交響的舞曲はLPで買いましたし、CDでも持ってます。今でも愛聴盤の一つです。
所有するLP,CDにはコーダに、多分アアシュケナージ、と思われる「トゥートゥー…」という声が(結構大きく)入っていて、ちょっと怖い(笑)。
七味とうがらし |  2016.12.13(火) 22:00 |  URL |  【コメント編集】

■Re: タイトルなし

こんばんは、いつもありがとうございます。

アシュケナージのラフマニノフは確かにいいですよね。
録音もいいし、この曲のCDでは一番好きです。

交響曲第2番でも結構声が入っていたように思いますが、
この録音ではかなりノッているのか随所に声が聞こえて
きますね。

この曲なかなかコンサートでは取り上げられることが
なくて私は実演で聴いたことがありません。
いつか生で聴いてみたい曲のひとつです。



越中富山 |  2016.12.14(水) 23:29 |  URL |  【コメント編集】

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