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2016.11.20 (Sun)

桐朋アカデミー・オーケストラ 第53回定期演奏会(2016.11.18)

桐朋アカデミー20161118

桐朋アカデミー・オーケストラ 第53回定期演奏会
2016.11.18 富山市、オーバードホール

チェロ:山崎伸子
指揮:服部譲二
   桐朋アカデミー・オーケストラ

プログラム
シューマン:チェロ協奏曲イ短調op.129
(ソロアンコール)カタロニア民謡「鳥の歌」
マーラー:交響曲第1番ニ長調「巨人」

今シーズン最終公演は久しぶりに指揮に服部譲二さん、ソリストにベテラン山崎伸子さん
を迎えて行われました。ホールの方も8割は入っていたように思います。

シューマン:チェロ協奏曲イ短調op.129

開演前にチェロの演奏台がステージ中央に置かれてあれ、指揮無しでやるの?と思って
しまいましたが、服部さん恒例?となった弾き振りでコンサートマスターとして登場。
弾きながら随所で指示をいろいろ出していました、そこまでして一緒に弾かなくても
といつも感じてしまいますが、アンサンブルに参加するのが好きなのでしょうね。
この曲、情を込めると怪しい雰囲気になるし、さらりとやるとつまらない曲になって
しまい難しいのですが、流石に山崎さんのソロは良くこなれた美しいソロを聴かせて
いたと思います。オケは10型での伴奏。

第1楽章の前半は少々難もあった感じですが、次第に良くなって明暗が様々唐突に変化
するフレーズをしなやかに表現。誇張や演出があるわけではないのですが、独特の
雰囲気を良く示していたと思います。2楽章は伸びやかでどこか穏やかな気分も感じら
れるもの、3楽章へのブリッジの箇所も不安な気分が切迫する雰囲気がよく伝わり
ます。3楽章はリズムが硬直になりがちな曲ですが、躍動感と明瞭さにふった表現で
しなやか。3階席最前列で聴いていたのでCDのようには細部までは聞き取れません
でしたが、技巧的な高域の難所も流石に良く弾いていたと思います。
オケの方はソロに寄り添っていたと思いますが、もう少し主張があっても良いように
感じました。
ソロアンコールの「鳥の歌」はチェリストの定番ですが素晴らしい演奏でした。聴き
入ってしまいました。


マーラー:交響曲第1番ニ長調「巨人」

指揮が服部さんなのできっと躍動感あふれる「巨人」になるんだろうなと思っていました
が、やはり速いテンポでサクサクと進行する解釈でした。
オケは12型ですがやや変則型です。(12、11、9、8、5)

第1楽章は序奏こそ静かに流れますが、かなり強く鳴らされるカッコウフレーズの辺り
から覇気の感じられる表情。チェロの主題からはテンポは速く足取り軽やか、弾む感じ
も悪くはないのですが、沈静する箇所の抑えが効いてなくて常にボリューム感があり、
表情の変化に乏しい気がしました。また終盤への盛り上がりも中低弦のクレッシェンドが
かなり不足する感じ。躍動的ではあるもののどこか締まりのなさが気になるところです。

第2楽章も速いテンポで入ってゆきますが、低弦後のヴァイオリンの主題など意外に
アクセントが効いてなくてメリハリが足りないように思います。
中間部も速めのインテンポで通していてかなり淡白、流れの良さを表現したいのかも
しれませんが、やや薄味といった感じ。
オーボエは新日フィルの古部さんが1番を担当していました。

第3楽章、コントラバスのソロは東京フィルの黒木さんが担当。フレーズの終わりを
短めに処理するのが印象的です。オーボエ2本のフレーズ以降は全般に木管が鳴り過ぎ
でバランスの配慮が足りないような気がします。
ハープが先導する緩徐部もやはり淡白で少々事務的なもので繊細な響きとはいえない
感じ。ただパロディ的な表現は十分なメリハリ感、唐突感を示していました。

第4楽章、冒頭はパーカスがよく心得ていてなかなか豪壮に開始、旋律は大きな溜めを
みせ強調して表現されます。トランペット、トロンボーンはもっと鳴りが欲しいかな。
第2主題は意外に落ち着いたテンポですがインテンポの進行で早い段階で厚く鳴ります。
また中間部の荒れ狂う様はなかなかですが、かなり急迫するテンポで弦楽はかなり崩れて
いたのが残念。しかし全休止後の服部さんの「んんーっ」気合一発の全奏は強烈に響いて
いました。
終盤の緩徐部も気分がラストに行ってしまっている様でもう少し落ち着きが欲しいところ。
終盤の盛り上がりはパーカズの豪快な鳴りが印象的(ダブルティンパニの1人はN響の
久保さん)ですが、金管セクションはなぜかどのパートも鳴りが不足していてもっと突き
抜けるような響きが欲しかったです。(トランペット、ホルンも7人しては弱い。)
ラストは急迫するアッチェレを強引にたたみかけてラスト2音で急ブレーキ終結。

全体に活気のある若々しい演奏とは言えるのですが、服部さんの解釈が率直過ぎて
細部の表現が何だか大雑把に聴こえてしまうのとオケもいつもよりはアンサンブルが
雑な感じがしました。(急速なテンポのせいもありますが。。。)
指揮者の仕事かと思いますが、緩徐部の歌う箇所の繊細さやバランス感の配慮が
もう少し欲しい気がしました。(ガッカリというほどでもないのですが。。。)

また次回に期待したいです。
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テーマ : クラシック ジャンル : 音楽

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