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2016.07.15 (Fri)

マーラー 交響曲第1番 マゼール&フランス国立管

マゼール_マラ1_1979

手持ちのCDはボックスで購入したもので「巨人」はこのジャケットです。
見慣れないものですが、当時海外での初出はこのジャケットだった
ようです。

マーラー
交響曲第1番ニ長調「巨人」

指揮:ロリン・マゼール
   フランス国立管弦楽団

録音:1979.3 パリ
レーベル:CBS/SONY

録音はアナログ末期のものです。録音会場の記載がないのですがスタジオ風の
響きからこの頃このコンビで録音されたホルスト「惑星」などと同様のフランス国立
放送のスタジオ104ではないかと思います。
録音はオケに近く残響やスケール感はほどほど、マルチ的な響きが強く各楽器
クリアに聴こえますが、バランス的にはやや不自然な感じもします。

第1楽章 14:45
 冒頭からさほどppは意識されておらず明瞭さに重きがおかれています。テンポは
 中庸かやや速めに流してゆく感じでスムースな進行。緩徐部も粘るような感じは
 なく、常にクリアで明快な表情を示してゆきます。9:50からのホルンセクションの
 入りのフレーズは落ち着いて滑らかに響きます。
 溜めを作るようなことも無く、後半に進むほどテンポは足早になってゆく傾向が
 あり、特にクライマックスとなる10:10のホルンのユニゾン、3連符のしゃくり上げの
 後は一気に加速、オケをまくし立てるように終結部まで引っ張ってゆきます。

第2楽章 7:43
 冒頭の弦楽はなかなかたくましく響きます。テンポは中庸です。
 2:20辺りのトロンボーンのフレーズがほとんど聞こえず、その後のトランペットの
 入りがズレるような個所があリアレッ?と思うところも。
 中間部、トリオも速めのテンポでさらさら淡々と流してゆく感じですが、チェロセク
 ションはじっくりと雄弁に歌い上げています。
 後半は前半よりもホルンなど力感が増し、押しも強くなっています。

第3楽章11:02
 ティンパニはかなり近くで響きます。テンポはやや速く抒情的な雰囲気よりは確固
 とした強さが感じられます。2:30のオーボエのフレーズでは自由なテンポの揺れが
 ありますが、基本的にはクッキリとした旋律の流れとメリハリ感のある表現です。
 休止後、7:33のティンパニソロから導入される個所もカッチリとした歩みですが、
 その後現れるトランペットの感傷的なフレーズ(8:22)では大胆にヴィブラート
 を付けて奏でられていて驚かされます。楽器のバランスも風変りな響きで仕立て
 られていて、マゼールのニンマリする顔が思い浮かびます。

第4楽章 17:51
 冒頭などの強奏部の表現は大袈裟に振る舞うような感じはしませんが、メリハリの
 効いたものでフレーズの語尾には強いアクセントが打ち込まれる個所もあります。
 ヴアイオリンの第2主題も甘美さや濃厚さとは無縁の表情ですが、フレーズ後半は
 音符ごとに細かな強弱が付けながら頂点へと運んでゆくのが興味深いところです。
 中間の強奏個所は意図的なものか録音によるものかわかりませんが、金管の
 響きにムラのように感じる変わったバランス感を覚えます。
 後半の緩徐部もさほど弱音を強調するような事はなく、くっきりとした旋律線で
 つないでゆく事に重点がおかれているようです。
 終盤の高揚も率直な表現で金管の響きも引き締まったものですが、ホルンセク
 ション辺りはもう少しボリュームが欲しいかも(録音の影響)。テンポ自体はこなれた
 表情で高揚感にも不足はありません。ラストはテンポを動かさずに堂々と締めくくって
 います。

マゼールはこの録音の6年後にウィーンフィルと再録音(その後もあるようです)
していますが、ウィーンフィル以降はかなり濃厚な表現となっていてこの録音とは
趣がかなり異なります。70年代のマゼールのクールな表現が基本となっています
が、やはり時折アクの強さが出てくるのが面白いところです。

感銘度: A-
5段階( A+ A A- B+ B )に分けています。)

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テーマ : クラシック ジャンル : 音楽

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