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2016.07.12 (Tue)

マーラー 交響曲第1番 シャイー&ロイヤルコンセルトヘボウ

シャイー_マラ1_1995

マーラー
交響曲第1番ニ長調「巨人」

指揮:リッカルド・シャイー
    ロイヤルコンセルトヘボウ管弦楽団

録音:1995.5.19-20 アムステルダム、コンセルトヘボウ
レーベル:LONDON

録音はコンセルトヘボウの豊かな残響を十分に取り込んだもの。やや過剰な位の
残響でもう少し芯のあるところも欲しい気がしますが、非常に豊麗で雰囲気は豊か
です。シャイー42歳の録音。

第1楽章 16:31
 冒頭からこの会場らしい豊かで立体的な響きが印象的です。音楽の表情はすこぶる
 瑞々しくしなやかで美しいもの。クラリネットのカッコウのフレーズなどはかなり強調さ
 れて響きます。5:50辺りからの山場もさほど角を立てずに膨らみをもたせて余裕が
 あります。テンポは中庸ですが、弱音部での丁寧な語り口は徹底していて11:10過ぎ
 のホルンセクションの入りも柔らかく音楽は繊細で滑らかな表情が印象的です。
 終盤14分以降も高揚も無用に力む事無く、爽やかで開放的な響きでまとめています。

第2楽章 8:21
 テンポは中庸。ここでもホールが良く鳴っていて張りと躍動感は十分。冒頭から表現
 は端正と言えますが3:40過ぎの中間部はやや遅めのテンポ設定で弦楽のフレーズ
 など実に細やかな表情付けがなされ、感傷的な気分もほのかに香らせています。
 後半も弾性が強いですが、勢いだけでは終わらない表現です。

第3楽章 10:57
 冒頭のティンパニがホールにドーン、ドーンと深く響きます。音楽は端正な流れを見せ
 ますが雰囲気は豊かです。2:25辺りからのオーボエ、トランペットのフレーズなども
 艶やかな表情で木管セクションのソロは哀愁が漂います。テンポはもたれるほどでは
 無いものの繊細な表情付けとソロの多彩な音色美が独特といえます。5:30以降の
 弦楽のささやく様な表情も美しいものです。

第4楽章 20:59
 冒頭などの強奏部はホールの響きの影響でとげとげしい響きはやや抑えられ、豊麗さ
 が勝り余裕のある響きですが、音楽そのものの力感は十分に感じられます。
 3:27からのヴァイオリンの第2主題もしっとりと落ち着いた表現でフレーズの最後まで
 気負わずにじっくりと歌われています。また12:20からの緩徐部も同様の入念さが感じ
 られ、繊細で美しい語り口です。
 終盤はやや早めのテンポで音楽は引き締まっていますが、音響的にはやや拡散的で
 強くもう少し直接的なパンチは欲しい気がします。ただ録音上の好みなので演奏自体
 は豪快で華々しく、ラストもホールが鳴り切っています。

全体にモダンで色彩感が豊か、特に緩徐部は抒情的で美しい語り口が良く描かれて
いると思います。マーラー独特の陰影とはやや趣は違うかもしれませんが、細部まで
美しく繊細に響くマーラーだと思います。

感銘度: A
5段階( A+ A A- B+ B )に分けています。
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