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2016.06.17 (Fri)

バルトーク 管弦楽のための協奏曲 カラヤン&ベルリンフィル(1965)

karajan_オケコン1965

バルトーク
管弦楽のための協奏曲Sz.116

指揮:ヘルベルト・フォン・カラヤン
 ベルリンフィルハーモニー管弦楽団

録音:1965.9&11 ベルリン、イエス・キリスト教会
レーベル:グラモフォン

カラヤンには3種類の録音(1953、1965、1974)がありますが2回目のものです。
録音は60年代のこのコンビの一連の録音同様、イエス・キリスト教会の豊かな響き
を取り込んだものです。ティンパニ辺りもう少し力感があればとも思いますが、年代に
しては良い音です。

第1楽章「序奏」 10:03
 冒頭の弦楽から深い響きと煌くような高弦の刻みが印象的です。
 フルートソロやトランペットのフレーズも静的で冷感漂うもので他の演奏とは趣が
 異なります。弦楽が強奏で入る箇所も流麗さが際立ち、軟体動物のような滑らかさ
 が感じられ、どう聴いてもやはりカラヤン節といった感じです。
 また湿っぽい響きはこの曲には異質とも思いますがユニークな感触。
 金管の鳴りも分厚くまた重く、盛り上がった後の緩徐部(8:18頃)ではハープを強く
 響かせて独特の音響を聴かせます。テンポは中庸ですが緩徐箇所は遅めです。

第2楽章「対の遊び」 6:45
 テンポは中庸で淡々としたドラムの入り。ファゴットもさほど弾ける感じはなくやや
 ソフトです。また0:47に入る合いの手のドラムは響き線を付けて叩せているのが
 珍しいです。(後年1974年の録音では楽譜通り響き線無し。)
 クラリネットやフルートのソロは滑らかに美しいものですが、中盤のトランペット2本
 でのミュート付のフレーズは2回吹き損なっているのはアレ?という感じ。
 金管のアンサンブル箇所はベルベットのように艶やかです。

第3楽章「悲歌」 8:10
 冒頭、低弦後のオーボエソロ辺りの妖艶ともいえる雰囲気は他の指揮者には出せ
 ない表情ではないでしょうか。(フルートの響きなど)
 弦楽で始まる強奏部も非常に粘着感が強くねっとり大きな起伏を作りながら進行
 してゆきます。テンポも遅めでレガートさと厚い響きが印象的でかなり病的な要素
 大ですが徹底しています。

第4楽章「中断された間奏曲」 4:15
 テンポは中庸。弦の切り込みは鋭いですが、さほど弾けることなくしなやかにオーボ
 エが細身の音色で歌います。ヴィオラからの叙情的なフレーズではやはりカラヤン
 らしい弱音のコントロールと切ない歌わせ方が特徴的。(1974年の録音よりもこの
 録音が念入りです。)
 また面白いのがショスタコのパロディのところでここではトロンボーンの3番、2番と
 順に低音からのグリッサンドになりますが、初めの3番トロンボーンにチューバを
 重ねて吹かせています、効果的かはうーんという感じ。(1974年の録音では通常
 どおりです。)

第5楽章「終曲」 9:18
 冒頭からテンポは速め。主部も相当速い進行ですが弦楽の合奏は流石に見事な
 ものです。4:00頃からの弦楽のリレー箇所もやはりレガート調。木管の各セクション
 の鳴らし方はブロック的に良く整理されています。
 終盤の弱音からのクレッシェンドもよく抑え込んだところから緻密な音の積み上げが
 聴かれます。ラストはトランペットの豪快な吹奏の直後から猛烈なダッシュをかけて
 速いテンポで締めくくります。

1974年の録音はより完成度が高いものですが、この録音もカラヤンらしい流麗な
響きや艶やかな肌触りが聴かれます。またより徹底している箇所もあり興味深い
ところです。
聴く人によっては作為的に感じられるかもしれませんが個性的な演奏です。

感銘度: A-
5段階( A+ A A- B+ B )に分けています。)
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テーマ : クラシック ジャンル : 音楽

23:10  |  バルトーク  |  TB(0)  |  CM(2)  |  EDIT  |  Top↑

*Comment

越中さん
こんにちは。今週、梅雨入りした割には全く雨が降らない新潟。蒸し暑いことこの上ないです。
オケコン、たくさん持ってらっしゃいますね~。
この曲、どうしてもアメリカのオケの演奏が多いですね。ベルリンや祖国ハンガリーを別にするとヨーロッパ大陸のオケのものは少ない印象です。VPOあたりであったでしょうか?
七味とうがらし |  2016.06.18(土) 12:25 |  URL |  【コメント編集】

■Re: タイトルなし

七味とうがらしさん

富山も雨は少なくて蒸し暑いです。このまま夏になるのでしょうか。

ウィーンフィルのオケコンって思い浮かばないですねぇ、手持ちCDの
リストも確認したけどやはり無くて、1993年にジェイムズ・レヴァインが
ウィーンフィルを定期でを振って、NHKFMで放送したされたものを
エアチェック(死語!)したCDがあるだけでした。

ネットでも少し探してみましたが無いようです、有名曲なのに不思議ですね。
越中富山 |  2016.06.19(日) 01:41 |  URL |  【コメント編集】

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