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2016.03.15 (Tue)

チャイコフスキー 交響曲第5番 アシュケナージ&フィルハーモニア管

アシュケナージ_チャイ5_1977

チャイコフスキー
交響曲第5番ホ短調op.64

指揮:ウラディーミル・アシュケナージ
    フィルハーモニア管弦楽団

録音:1977,1978 ロンドン、キングスウェイホール
レーベル:DECCA

録音はオケにやや近く目前に広がります。クリアで艶のある響きで
残響も適度なもの。アナログ末期の完成度の高い録音です。
アシュケナージの唸り声も随所で聴こえてきます。

第1楽章 15:07
 冒頭は若干速めのテンポをとりますが、曲特有の憂鬱な気分は感じられ
 ます。主部に入ってからのフレーズの緩急は呼吸感を感じさせる自然な
 伸びとしなやかさが持っています。弦楽での第2主題の扱いなどもロマン
 ティックな気分を備え、木管のフレーズもレガート気味に表現させる箇所
 があります。
 金管は強奏のメリハリをかなり効かせていてロシア風とまではいきませんが、
 このオケにしてはたくましく鳴らしています。後半になるほど強弱や緩急も
 大きく表現され、終結部もじっくりと丁寧なものです。

第2楽章 13:30
 テンポは中庸。ホルンソロは端正でもたれる事はありませんがソフトで
 雰囲気のある響きを聴かせます。弦楽に旋律が移行してからはテンポを
 結構揺らして流れに淀みはないものの、意外な程に入念さと濃さが感じ
 られる表現です。
 金管の扱いも中間部ではキレ良くメリハリを付け、またオーボエソロ
 との絡みもしなやかさが印象的。終盤での高揚はバストロンボーンを終始
 強めに鳴らしてクライマックスへと重厚に盛り上げてゆきます。
 流麗な歌とドラマティックな表現がなかなか上手いと思います。

第3楽章 5:35
 ここではさらりと流してゆきますが、全体にマイルドな響きが感じられ優雅
 な情景が感じられます。中間部はやや速めの設定で機敏で引き締まった
 表現、やや木管がもたつく感もありますが爽やかな表現です。

第4楽章 12:01
 冒頭主題は力まず端正に表現。アレグロに入る箇所のティンパニはクレッ
 シェンドのみ。テンポはほぼ中庸ですが、金管のフレーズなどは若干加速
 気味で場面毎に機動力が感じられます。若干重厚さはやや不足する感じ
 もしますが、若々しい覇気あふれる躍動感と推進力を備えていてなかなか
 テンションの高い表現を作り出しています。
 コーダ直前も思い切りの良い豪快な表情、コーダは爽やかに歌い上げ、
 終止3音もなかなか堂々としています。

指揮者アシュケナージの初期の録音(40歳)で少々こなれていない箇所も
ありますがオケは良く反応していますし、随所にストレートで瑞々しい歌や
柔軟な表現聴かれ、意外に良い演奏だと思います。

感銘度: A-
5段階( A+ A A- B+ B )に分けています。)
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