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2016.03.12 (Sat)

ヴィヴァルディ 四季 アーノンクール&ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス

アーノンクール_四季

ヴィヴァルディ
和声と創意への試みop.8-1~4「四季」

ヴァイオリン:アリス・アーノンクール
指揮:ニコラウス・アーノンクール
ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス

録音:1977.3 ウィーン、カジノ・ツェーゲルニツ
レーベル:DAS ALTE WERK

アーノンクールは昨年の12月に引退表明がありましたが、先日の突然の訃報には
驚きました。マズアにブーレーズ、そしてアーノンクールも逝ってしまったかと思う
と寂しいものがあります。
昔、私がアーノンクールを初めて聴いたのはこの録音だったと思います。

録音は大きなホールではなくややデッドな傾向の会場。録音は近接していて生々しく
古楽器による演奏の特徴をより強く伝えています。

協奏曲第1番ホ長調「春」 ´
1楽章 3:08
 冒頭から随分と古風でローカルな音色に驚かされます。フレーズやアーティキュ
 レーションの自由さは全曲通して大胆なものですが、1曲目から抑揚の強い旋律線や
 ソロヴァイオリンが入る箇所での急ブレーキ、また低減のパンチの効いた荒々しい
 音色など個性的です。

2楽章 1:54
 しなやかなソロヴァイオリンの旋律を打ち消すように強く奏でられる伴奏形の方に
 気が取られます。

3楽章 3:25
 チェンバロでなく小型のオルガンを使用しているので華やかさは控えめで渋い感じ
 ですが、ここでは弦楽が賑やかにまた奔放的な表現で流れてゆきます。

協奏曲第2番ト短調「夏」
第1楽章 5:41
 冒頭はゆったりトボトボとした開始ですが、音楽が走り出してからは非常に鋭く強い
 インパクトのある表現でその落差はかなりのもの。終盤に向けて厳しく体当たり的な
 表情を見せます。

第2楽章 2:21
 ソロヴアイオリンのバックで強奏するフレーズの語尾を極端に短くブツ切れといった
 感じでそっけないほどですが、この曲以外でも同様の処理が随所で聴かれます。

第3楽章 2:59
 武骨なほどに激しく緊迫する表現は豪快で荒々しいものです。

協奏曲第3番ヘ長調「秋」
第1楽章 4:08
 冒頭主題は波打つような強弱、<>が付けられていて特異なものですが、徹底して
 います。テンポ設定も自由で気の向くままといった趣ですが、アンサンブルは良く
 錬られています。

第2楽章 2:37
 古楽器ならではの渋く粗い響きが独特の表情を作ります。クラビコード(スピネット?)
 も渋く音色が印象的です。

第3楽章 2:52
 これまたガンガン響く激しい舞曲といった趣ですが、はち切れるような躍動感と
 パッションを発散します。

協奏曲第4番ヘ短調「冬」
第1楽章 3:31
 緊張感漂うリズムで印象的に開始しますが、切り込むようなソロとそれに呼応する
 アンサンブルの強靭な響きに圧倒されます。
.
第2楽章 1:18
 これまたどうしてと思うほどの速いテンポ。通常の倍の速度はあります。
 通常の穏やかな優しい気分は無く、ピチカートがバチバチ鳴る中ソロが疾走します。

第3楽章 3:21
 動と静、滑らかなものと鋭角さ。対するものの対比を極端にとり一気に突き抜けます。
 ラストも他の終結と同様に音は伸ばさず、一発で締めます。

戯画的に表現された演奏と言われますが、通常の様式に背を向けたような表現で土俗的
というか、原木を見るようなザラザラとした肌触りと閃きに満ちた独創的な表現は今聴い
ても刺激的です。独創的なスタイルの「四季」の演奏は多いですがその原点になった録音
かと思います。

感銘度: A-
5段階( A+ A A- B+ B )に分けています。)
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