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2016.03.01 (Tue)

ベートーヴェン 序曲集 ヤルヴィ&ドイツカンマーフィル

ヤルヴィ_ベト序曲

ベートーヴェン
序曲集
 「プロメテウスの創造物」序曲op.43
 「コリオラン」序曲op.62
  歌劇「フィデリオ」序曲op.72c
 「レオノーレ」序曲 第3番op.72b
 「エグモント」序曲op.84
 「献堂式」序曲op.124

指揮:パーヴォ・ヤルヴィ
    ドイツ・カンマー・フィルハーモニー・ブレーメン

録音:2010.7.19-21 ハンブルグ、フリードリヒ=エーベルト=ハレ(後半3曲)
    2012.12.18-20 ベルリン、フンクハウス・ベルリン・
                         ナレーパシュトラッセ(前半3曲)
レーベル:RCA

録音はオケにやや近い感じです。ホールを2種類使っていますがどちらも同様に
抜けが良くクリアに再現されます。前半の3曲はやや直接的に響き、後半3曲は
ホールの響きが加わりより豊かに鳴ります。

ピリオド楽器による演奏。弦楽も少なめでオケ全体の響きが常に見通し良く
明快に響きます。弦楽は対向配置、管も古楽器で渋い音色で響きますがどの曲も
速めのテンポと痛快なキレを備えたストレートな表現で新鮮に響きます。
特にバロックティンパニはどの曲も強烈に叩き込まれていて雄弁そのもの。
同コンピの交響曲の録音同様、重厚さとは対極のフットワークの軽さが何とも
爽快に響きます。
また弦と管、打のバランスが通常とかなり異なるので、時に管楽アンサンブル風
だったりバンド風に感じることも。原典主義という感じもさほどなく自由な解釈
が聴かれます。

「プロメテウスの創造物」序曲op.43 4:49
 主部での弦楽での機敏でクリアな響きはこの編成ならでは。見事なアンサンブル
 で音楽は滑走するように走り、ドラムのようなティンパニが豪快に響きます。

「コリオラン」序曲op.62 7:51
 冒頭の重厚さは編成上からも当然ないもののビシバシと強いアクセントが打ち
 込まれ尋常でない緊張感を終始はらんでいます。
 ここでもティンパニが容赦なく叩かれており、全体を強く引き締めています。

歌劇「フィデリオ」序曲op.72c 6:30
 躍動感に満ちた表情。序盤でのティンパニのリズムなども相当デフォルメ気味
 に響きます。終盤での追い込みなども目が眩むような運動性を示しています。

「レオノーレ」序曲 第3番op.72b 13:40
 スケール感よりも機動力で聴かせる演奏、各ソロ表情も達者なもので伸びやか
 に良く歌われます。終盤での弦楽の無窮動のフレーズ以降はこの編成ならでは
 のクリアさで一気にラストまで突っ走ります。

「エグモント」序曲op.84 8:04
 冒頭から悲劇的要素は控えめ、ロングトーンの後の主題の音符はかなり短く処理
 され驚かされます。中盤でのヤンタン、タ、タンタンのリズム音形も実に軽やか
 に響きます。6分以降のスピード感も凄いですが終盤の盛り上がりではピッコロを
 オクターブ上げて強烈に主張させています。同様の演出?はシャイーが近年、
 ゲヴァントハウス管と録音したものでも同様の処理をしているので興味深いです。

「献堂式」序曲op.124 10:47
 テンポは他の曲と比べると中庸なものですが、音の透明度や抜け具合はやはり
 モダンオケとはかなり趣が異なります。はつらつとした軽快さや音の張り具合は
 印象的、ラストも豪快です。

どの曲も重苦しい箇所は皆無で元気ハツラツ。かなり個性的ですが面白い解釈と
見事な演奏が楽しめる一枚です。

感銘度: A
5段階( A+ A A- B+ B )に分けています。)
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